東海大相模戦 まさに一丸!取り戻した確信
2008/12/25
チームほっしゃんが初めての危機に瀕していた。関東学院戦で大敗、ケガ人は続出、それ以外の問題も発生し、チーム内に生じた動揺は隠せない。12月23日、緊急ミーティングが開かれ、「チームが危機的状態にあること」「チーム意識」「全員一丸となって危機を乗り越えることの意味」などが確認された。動揺を放置すれば、チームが崩壊しかねないほど揺らいでいたのだ。
12月25日、そんなチーム状態の中、冬のビッグチャレンジシリーズの大一番・東海大相模戦が行なわれた。昨年度花園予選準優勝、本年度はベスト4。まさに県屈指の超強豪校だ。対する柏陽は、ケガ人を除くと13人。きむにぃのヘルプを借りたり、ケガをテーピングでガチガチに固めたりしての強行出場。本職でないポジションを無理やり埋めて(BKラインで本職ポジションにつけたのは2名)の15人だ。とはいえ、この試合の持つ意味は大きい。この危機的状態から、チームは崩壊するのか、それとも蘇生するのか。関東学院戦での後悔を晴らす機会。もう「気合」しかない!
あっき・トキの両LOは伸び伸びとアタックを披露。着実に成長中!
キックオフ。この試合も新チームになってから一貫して譲らない方針、「ノーキック」「ノーシークェンス」を貫く。加えてこの試合はほとんど「ノーサイン」。開始早々、1回だけサインプレーを試みて失敗したのが最後、あとはすべて1次でもカットインアウトのみ。どんなに奥に蹴られても蹴り返さない。ペナルティーはすべてクイック。インゴールからでも攻める。それもカットインアウトのみで。なんて修業的な・・・。しかしそれでいいのだ。修行中なのだから。
そんな方針だからこそ、得られるものがある。オギやタニのカットインアウトがこのレベルでも十分抜きされる力になってきたことを証明した。シークェンスがない中で、まっつんは久々の?本来の?躍動感溢れるボール捌きで、テンポ良く攻撃を仕掛ける。ほっしゃんは今日も別次元。タックルでは相手をタックルバッグのように仰向けにぶっ倒し、アタックでも1人、2人、3人・・・次々とDFをなぎ倒してビッグゲイン。ペナルティーからボールを持つと、待ち構える相手DF網を豪快に破って独走トライを奪った。
2本目のトライは今期最高の素晴らしい内容。FWが接点で繋ぎまくって相手DFを集めたところで、まっつんがアングルチェンジ。オギが相手ギャップをついて独走し、最後はサポートのあずきがトライ。久々に、いや初めて級に痺れた。前半は10-12、なんとリードして折り返した。
後半も随所にいいプレーが見られるが、新たなケガ人も発生して実質13名。加えてフィットネス切れ。修業的なゲームプランを強行するくせに、実は走りこみを全くしていないために、すでに全員バテバテ。東海大相模の素早く重いジャッカルとダイナミックな連続攻撃に畳み掛けられ、「17‐37」でノーサイドを迎えた。
ほっしゃん
「この試合ではとてもいい感触を掴めたと思います。なにが通用してなにが通用しないのか。通用しなかった部分をもっと高めるために練習したいと思います。」
あっき
「今日の収穫はなんといってもスクラムです。 新しいチームになってからプロップとの連携が全く合っていなかったのですが、今日はとてもよく合いました。 またチームとしてもスクラムで完勝できていい感じが掴めたと思います。 しかし、やはりタックルにはじまり個人としての課題は山積していて、現状ではとても満足できません。 あと三日頑張りたいと思います。」
ミット
「この試合で良かったのはディフェンスだと思います。所々ミスをつかれた時もありましたが、この前に関東とやった時よりも格段によくなってました。この試合での自分の目標は相手の8番を倒すこと。それは達成できたと思うんで良かったと思います。ただ後半に集中が乱れてきた所があったんで、一試合ずっと良いプレイを継続できるようにこれからも頑張りたいです。」
まっつん
「相模戦はゲームメイクはある程度できましたがタックルがヘナチョコで全然倒せなかったし、すかされたので悔しかったです。正月休みまであと少し、頑張ります!!」
結果はハッキリした負け。「結果より内容が大切」などと、敗者のくせに口にするのは気が引ける。それでも、結果より内容を求めた修業的ゲームプランで、内容を実らせたことの意義は大きい。
試合後の合同練習では、BKは昨年先輩たちが使ったサインプレーを見様見真似で試みてみると、何度も相手を切り刻めた。FWのスクラムセッションでは、ほっしゃん(試合中に捻挫)を抜いたメンバーで完勝。あの東海大相模を何度もごり押した。チーム初めての大きな危機に直面し、一人ひとりが「責任」を持ってベストを尽くした。結果、チームが一丸となり、差し込んだ光の方向から、道のりへの確信を取り戻すことができた。
合同練習が終るころには、もう全員ボロボロ。それでも着替えながら会心の笑顔がこぼれていた。ナイスゲーム!
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