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逆襲!ニュースタイルで横須賀高校に快勝!

2008/03/23

 学年末試験も終わり、関東大会予選まであと2週間。いよいよ勝負の春が近づいてきた。関東大会予選を見据え、春休みの予定はシード校ぎっしり。それに向けてチームを作るべく、この日の横須賀高校戦を「春シーズン開幕戦」と位置づけた。と言っても決してウォームアップゲームなどではない。何しろ相手はあの横須賀高校だ。心に深く刻まれた新人戦の悪夢(悪夢程度の言葉ではまだ軽いか)。直前の練習試合で勝利し、「こうすれば無難に勝てる」という心の隙を持って臨んだゲームで、身も心も木っ端微塵に粉砕された。「横須賀と柏陽の力の差はどのくらいなんだろう?」2戦戦ったが、いまだ全く想像できない。分かっていることは唯一つ。もう二度と「気持ち」で負けたくはないということだ。

この試合のテーマは「ゲームマネージメント」。フェーズを3種類に分類し、意識統一のもと自分たちの強みだけでゲームを組み立てる。新しい柏陽スタイルを作るべく、練習で意識して取り組んできた。それが横須賀という強力なプレッシャーの前でどこまで通用するか。柏陽の絶対的エース・カズは5日前の負傷が間に合わず無念の欠場。不安と気合が入り混じる。

主将・ケイは復帰戦。小森コーチの「仕込み」成果が現れてきた。

1450分、キックオフ。ゲームマネージメントの柱を握るのがエリア争奪であることは理解しているはずなのに、いきなりノット10m。最低最悪の出だしだ。結局自陣ゴール前に釘付けになり、横須賀得意の逆目ショートサイドをつかれ、早々とインゴールを陥れられる。このまま新人戦のように大敗していくのか、その不安は5分後の左スクラムからのアタックで払拭された。

相手ゴール前モールからインゴールを陥れたのは約1ヶ月半ぶりの復帰戦となるケイ。しかしそれは個人技ではなく、その3プレー前から「NEW柏陽ラグビー」のエッセンスが凝縮されたゲームコントロールに導かれたものだった。かつてのどのトライより意図が感じられるトライ。「やれる」の確信を掴み、その後は一進一退の攻防を繰り返した。

柏陽は強力FWの横須賀相手に「モールで走る」など進化を見せつつも、苦手のキック処理が相変わらずピンチを招く。SOきむにぃが負傷治療の間(15分間)は昔の「悪いパターンの柏陽」に逆戻り。不用意なキックからカウンターの餌食になり、DFミスも重なり失トライ。前半をリードされて折り返す。

1年ぶりに炸裂したキョータのダンスステップ。完全復活まであと一歩。

後半開始早々、チューがサイドアタック2連発で40mゲインして敵陣へ。キックミスを犯すもキョータの真面目なチェイスが相手のカウンターキックを乱し、ボールを拾ったケイが「これぞ小森ステップ!」相手を置き去りにしてインゴールを陥れた。

ここからはチューがかつて最高のリズムコントロールでゲームを柏陽ペースに導く。さばくべきところは(やっと開き直れた?)ジャンパスで生きた球をBKに供給し、バックスリーを走らせる。3ヶ月ぶりの復帰となったコパはウェイトトレーニングでふた周り強く大きくなった成果をいかんなく発揮。相手のタックルをもろともせずに走り切ってトライ。直後のキックオフリターンからはキョータが(約1年ぶりの)ダイナミックなランニングと得意のダンスステップで相手を翻弄し、サポートしたチューがボールをうけてトライ。最後はチーム全員がゲームマネージメントを理解した攻撃でコパを走らせてダメ押しトライ。エース・カズ不在にして31-12、まさに「やりたいラグビー」で横須賀高校をくだした。

3ヶ月ぶりにゲーム復帰を果たしたFB・コパ ケガ中の肉体改造が見事にプレーを変えた。

「完治はしてないけどいちおー復帰戦でした。指をケガしてからコンタクトプレーを全然やってなかったのでチームに迷惑かけないか不安でした。カズが居ない中での今日の結果は大満足だけど,個人的にタックルはぺらっぺらだったし,キック処理も一回もまともに出来ませんでした。今日の結果に慢心しないで関東予選までに自分が出来ることを全てやり尽くしたいと思います!」

もちろん課題は山ほど見つかった。ブレイクダウンのインパクト、寄りのスピード、モールDF、スクラム、キック処理など、まだ全くレベルに達していない。前に出る迫力や一つ一つのインパクトは横須賀高校のほうが明らかに上だった。とはいえ、試合後小森コーチから「こういうラグビーが見たかった」とお褒めの言葉をいただいたように、自信を取り戻すことができた内容と結果。「最も勝ちたかった相手に勝った」という事実、「ゲームマネージメント感覚」の習得、最高の形で春シーズンのスタートを切ることができた。

走ってよし捌いてよし。ポテンシャルを発揮できるようになってきたチュー

今日の試合で勝ちパターンと負けパターンがはっきり分かった。先生の言った通りキックで勝った方がゲーム展開も握れていた。キックなら俺に任せろ!と言えるぐらいのものを身に付けたいと思う。

ぴー(2日前は神奈川県1年生選抜のメンバーとして群馬県選抜と対戦)

以前の惨敗から数ヶ月。自分達のやってきた事を試すにはベストの相手。個人的にも今日はどうしても勝ちたかった。FWはラインアウト、モール、停滞フェーズは上手くいったと思う。でもスクラムのヒット、モールDFはいまいち。特にモールDFは本番でペナルティを取られるかもしれない様なまずいプレーも有ったので、しっかりと見極められるようにしたい。

全体のテーマであった「敵陣で戦うラグビー」は勝つためにとても重要だということがわかる試合内容になったので、このテーマを関東予選で出来るように、キック、ラインアウト、チャージの精度を高めていきたい。今日は勝てて本当に嬉しかった。ナイスゲーム!」

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