約10ヶ月前の１月14日、クジ運だけで進んだ3回戦でシード校・横須賀高校と対戦した。近年関東大会にも出場し、間違いなく県下公立最強の横須賀高校を前に、柏陽フェニックスは木っ端微塵に粉砕された。最後まで諦めずにタックルしたが無残にも０－６９。たまのアタックはすべて1次攻撃でターンオーバー。タックルは3人がかりでも倒せず、スクラムも押されるどころか後方に走らされた。以下、そのときのHP記事より抜粋

「いつか倒したい相手の横須賀高校。柏陽にとっては大きな目標である。この十数年で格段強くなった横須賀だって、きっと途方もない量の涙と汗を流してきたのだろう。悔しい敗戦、ときには大敗、過酷な練習、必死のウェイトトレーニング、そういった積み重ねで今の姿があるのだろう。部員ゼロからスタートして９ヶ月。我々だけが高みに「ワープ」できることはないのである。横須賀が10年かけてたどり着いた高みに短い時間で上るためには、必然的に坂道の勾配は急になる。舗装された道路でなく、獣道を通ることだって必要かもしれない。しかしそこに到達できたなら、大きすぎる感動・人間的成長・一生の宝物のような思い出を得ることができる。その過程が柏陽の歴史と伝統になる。19年1月14日、この日を忘れてはいけない。」

さて10ヶ月でどこまで迫れたか。実は1月後の新人戦で、お互い1回戦を勝てば2回戦で対戦することが決まっている。お互い手の内は見せたくない。一般的なケースなら練習試合はやらないだろう。しかし「これからの1ヶ月でどれだけ迫れるか、その目標イメージが欲しい」が柏陽の思惑。「新チームには１つでも多く経験を積ませたい」が横須賀の思惑。それなりに自力はつけてきたつもりだ。不安と期待が入り混じり、10時00分キックオフ。

前半5分、浅くて前に出る勢いのない柏陽アタックが横須賀シャローDFの餌食に。回せど回せど後退し、最後はキックで逃げる。ラインアウトからあまりに初歩的すぎるDFマークミスを２つ続けてあっさりトライを許す。しかし前半20分、カウンターでできたポイントからきむにぃがギャップをつき裏へ。タイミングよく上がったドキンちゃんがゴール前に迫り、最後は練習どおりのミニモールドライブでトライ。直後の23分にも連続攻撃からケイのカットアウト→カズの独走でトライを重ね、12－５でハーフタイム。

売り出し中のハードタックラー・エビちゃん（左）　　　セットプレーは完敗

後半も最初に主導権を握ったのは柏陽。ラインアウトからきむにぃがギャップをつきオフロードパス。ケイが相手を抜き去ってトライを追加。17－５とリードを広げる。ゲームを決めるべく次のキックオフリターンは自陣から展開。しかしミスで自陣ゴール前に釘付けになり、横須賀FWに最後をこじ開けられて失トライ、17－10と迫られた。その後も柏陽が攻め続けるが横須賀の堅守を崩せずノーサイドをむかえた。

　横須賀を越えたなんて、とてもじゃないが誰もそんな勘違いはしていない。公式戦は全く別物。メンバーもお互い変わるだろう（柏陽はFWのコントローラーうずら、タックル力チーム１のNO８まっちゃんが来週から復帰する予定）。手の内もお互い見せていない。やることは明確。今日も明日も黙々淡々と自力を高めるだけだ！

さて、その前日17日は三ツ沢競技場でトップリーグ「リコー対サントリー」のゲームサポートを行った。ボールボーイだけでなく、チケットもぎり、会場の整理、試合後の観客席清掃など大忙し。しかしTVでおなじみの超トップ選手を間近で見たり交流できたり、かなり刺激的。ジャンクスポーツ出演でさらに有名になった有賀選手、ワールドカップでJAPANの顔になったロビンス選手、早稲田のファンタジスタ曽我部選手らを筆頭に、スターのオンパレード。私個人も、サントリーの山下大悟主将、上村選手、高野選手、リコーの月田選手、武川選手など、かつて同じ寮で過ごした仲間と再会できて本当に楽しいひと時を過ごすことができた（武川選手は二人部屋のルームメイト）。

ビッグサプライズは今や日本ラグビーのBOSS・清宮克幸さんと交流できたこと。「かしこそうな顔してるねぇ」「キャプテン、早稲田行くだろ？」「明日の記事はサントリーじゃなくて柏陽高校でお願いします（スポーツ新聞記者に）」など、大事な試合の合間にも関わらず、親切に柏陽の相手をしてくれた。清宮さん、本当にありがとうございました！

まっつん

今日はトップリーグの試合のボールボーイをするというとても貴重な経験をする事ができました。選手と同じ目線で見れる試合はテレビで見るのとは違い、選手達の気迫、思いがたくさんプレーから伝わってきました。この試合を見ていつか自分もこうなりたいと強く思わせてくれた試合でした。この試合で得た事をこれからの自分のラグビーに影響させていきたいです。明日からまたきつい練習頑張るぞ!!

あずき

今日は、先週の早稲田対帝京に続き三ツ沢球技場でリコー対サントリーのボールボーイをやりました。先週は体調を崩し後半は出来なかったけど、今回は一試合丸々出来ました。三ツ沢球技場に着いたと思ったら、リコーの選手がバスから降りてきました。先生から聞いていた大学生の倍ぐらいあるという話は、本当でした。太ももは、自分のウエストを軽く越えていると思います。また、日本代表の選手が大勢いると聞いてビビりました。トップリーグのＳＨの動きを間近で見られてよかったです。

リッキー

サントリーの選手にキックティーを渡すのが僕の仕事でした。グランドに入って行くと自分ってこんなちっちゃかったけって思うくらいでっかい人ばっかで驚きました。今日一番の思い出は曽我部選手にティーを渡せたこと、 笑顔で『ありがとう』と言われ感動しました！ほんとにかっこ良かったです。試合が終わった後のグランドにねっころがりいつかここでラグビーがしたいと思いました。今日は充実した楽しい１日でした！

日本ラグビーのBOSS・清宮さんと。貴重な一枚です。