大きくする 標準 小さくする

山北高校戦 夏のスタートライン

2008/07/22

 719日山北高校との練習試合、3年生にとっては5月の横浜市大会以来、つまり2ヶ月ぶりのゲームとなった。とはいえ、4月以降は勉強との両立から今までの半分も練習ができていない3年生。選手によっては3回に1回程度しか練習に参加できていない。その間に下級生が急成長。1on1スクラムで椿がぴーからやられるなど、どのポジションも下克上真っ只中だ。3年生がA下級生がBという図式が、いまや全く当てはまらなくなった柏陽。

 「下級生に試合機会を」とはよく耳にするフレーズだが、今の柏陽にとってこの日は「3年生に試合機会を」という、なんとも珍しいメンバー選考となった。とはいえ、BKの要でキャプテンのケイ、絶対無二のスーパーエース・カズはケガで欠場。身長以外はすべてを兼ね備えた?ロック・やっさんも欠く。その穴をCTBとして2週間目のうみさん、1年生ながら信頼の厚いオギ、帰ってきた骨太ロック・トキが埋める。なんだかんだで、交替も含めると結局10名の下級生が出場した。

 キックオフ。率直な感想。予想より山北高校は強かった。試合前のコンビネーションなどのパス回しを見る限り、もう少し差がある相手かと思っていた。が、始まってみると、ブレイクダウンが強い。そしてスクラムも強い。

椿

「今日はFW全体としてラインアウトはディフェンス、オフェンスともになかなか良かったがスクラムではまとまりがなくイマイチでした。もっとFWの各個人が慣れないポジションでもしっかり機能するように努力する必要があると思いました。個人的には後半にフィットネス不足が顕著に出たので改善する必要があると感じさせる試合だったと思います。」

 ブレイクダウンに関しては、「BKライン後方のFWポジショニング」を試合の課題の一つに挙げていたが、それが凶と出た。ブレイクダウンに枚数を割きファイトしてくる山北高校相手に、柏陽はブレイクダウンに23人しか参加せず、BKの後ろでテーマどおりのポジショニングしている。結果、球出しタイミングが大幅に遅れ、相手のラインDFがいい状態でセットされ、球出しと同時に激しくシャローに出てくる相手に煽られてアタックがつまる。それの繰り返し。後半は相手のブローに捲られ、2~3本もボールを失った。もっと早い段階で、相手の特徴を理解してFWがブレイクダウンに枚数を割くべきだったし、ボールキャリアーの捕まり方も今後改善が必要だ。

 

うみさん(左写真)

「Aチームでは初めてCTBで出ました。まだCTBの動きも慣れず、アタックでのポジショニングとかがいまいちだったと思います。また、試合の最初の方は積極的に走れてトライ取れたりしたのですが、後半はバテバテで全然走れなくて、サポートが遅れてたので、夏の間に体力もつけていかなきゃいけないと思いました。」

イマカズ(右写真)

「昨日は「勝負の夏」の初日であり絶対に負けられない試合だった。結果は勝ち。しかし今まで基礎力をつける練習を積み重ねてきたブレイクダウンの部分で押される場面が何度もあった。ヒットの低さやツイストダウンの激しさなども今まで以上に意識を高く持っていかなければならないと感じた。秋の大会までに今とは比べ物にならないぐらいの力、技術を得るために、暑い夏を過ごしていく覚悟ができた収穫のある試合だった。」

 スクラムに関しては「経験不足」につきる。3番一筋だった椿を1番にコンバートしての初戦。3番のほっしゃんも生スクラム経験は、実はほとんどない。後半投入した1年生PR・ミットもまともなスクラムは初試合だ。体重だけなら、従来の「ぴー・うずら・椿」よりも遥かに重い。が、スクラムは経験だ。夏までに新しいユニットで数を組み込む必要性があることを突きつけられた。

 試合はなんともすっきりしない展開が続く。ブレイクダウンの問題から、テンポが上がらずSO・きむにぃが煽られてゲームメイクができない。バックスリーにスペースを与えることができない。何とかセットからのサインなどを軸に、コパらがトライを奪う。結局、柏陽らしいスピーディーな展開に持ち込めないまま、43-5でノーサイド。

コパ

「久しぶりの試合で全然走れませんでした。アタックのフェーズの時に何をすれば良いのか分かんなくて、判断をケイに頼りすぎていたことを実感しました。改善点はたくさんあるけど、まずはこれからのフィットネス期で妥協しないで60分走りきれる体力をつけます。」

 いよいよケイら3年生にとっては最後の夏が始まる。夏が終わる頃には、この試合の3倍は素早く、セオリーどおりにボールが動く柏陽オリジナルラグビーを完成させなければならない。勉強との両立は確かに大変かもしれない。しかし「これが本当に自分のベストか」「今日の過ごし方は誰に対しても胸を張れるか」つねに自分に問いかけて欲しい。ここまでの月日、あんなにも真剣にやってきたんだ。最後にどんな姿で高校ラグビー、柏陽ラグビーを締めくくるか、その意地と覚悟と誇りを後輩に見せ付けて欲しい。頑張れ3年!意地見せろ!

と、ここまで書いたところで、ある3年生からたった今メール↓が入った。

「今週の練習なんですが補習とかぶっているので一番キツいメニューの日に出たいです。なので明日と24日どちらが激しいメニューか教えて下さい。」

心配は不要でしたね。たいしたものです!

 

アフターファンクションの風景

ゲームキャプテン・きむにぃの挨拶

「今日は久しぶりの試合で,しかもものすごく暑かったので,フィジカルがもつか心配でした。案の定すぐバテて,頭が働かなくなりました。それでどっちに攻めるか,どのサインをするかなどがすぐきめられず,取れるところで取りきれなかったので,夏の初めは体力を上げるように,常に試合を意識して練習したいと思います。」

さて、今週末の相手は超強豪だ。何しろ日本一。そう、日本一の峰・富士山に挑戦する。完全に私の思いつきと個人的願望からの企画だが、体力強化、チームワーク強化、思い出作りには最高の対戦相手だ。21日に下見がてら、一人で山頂まで登ってみた(初体験)。感想はあえて今は言うまい。26日、無事山頂までたどり着くことができるか?今週から始まるフィットネスクール、頑張っていこう!

 

雲の上で食べる食事は最高です!   標高3776m地点↑

コメント

名前:
Eメールアドレス:
コメント:
ファイル

画像の英字5文字を入力して下さい。:
パスワード: