横浜セブンス(1日目) 貫禄と経験
2008/06/09
6月7~8日、毎年恒例の「横浜セブンス」が行われ、柏陽はA(3年生)とB(1・2年生)の2チーム体制で参戦した。今までのセブンス大会を振り返ると、2年前の春は全員1年生で参戦し、全試合記録的大敗で終了。秋は神奈川工業の1年生チームにサヨナラ独走トライで敗退(→生タックルしぼり)。昨年春は合同チームに屈辱の敗戦(→3人ヘッドしぼり)。秋は決勝まで進んだものの、主力をことごとくケガで欠き、失意の準優勝。つまり、あまりに苦い思い出しか残っていない。3年生にとっては7人制大会はこれが最後となる今回、優勝以外は考えられない。対戦表を見た感じでは、この大会から新たに参戦した桐蔭中等教育学校、天才双子を擁する希望が丘、成長著しい横浜高校あたりがライバルか。
縦横無尽 ケイ(右)とセブンスキャプテン・カズ(左)
優勝を狙うAの予選プール初戦は関東学院六浦と対戦。先の15人制で分かった通り、決してあなどれない。キックオフ直前の円陣。セブンスキャプテン・カズが叫ぶ。「集中集中集中ー!!!」試合展開はというと、「どきんちゃんSHOW!」SOとして巧みに試合を組み立て、チェイスをしてはスーパートライ、そして何より目指していた相手を支配する攻撃的タックル(通称:富岡鉄平タックル)を連発した。カズのチェンジアングル、ケイのカットアウトなど得意のプレーでトライを重ね「43-0」の完勝。
第2試合はA対横浜隼人高校。闘将トモツグが率い、スタンディングプレーでトライを奪う強敵だ。隼人を予選プール最大の敵と位置付け、気合十分で臨んだ。試合は終始DFで圧力をかける柏陽が常に優位に立ち、椿やまっちゃんの堅実なサポートに支えられてコパらがトライ。終盤1本返されるが「22-7」の完勝。ほっと胸をなでおろした。
予選プール最終戦は松陽高校。ここで負けたらどれだけ落胆することか。1位トーナメントに進むために、絶対に油断はできない。結果は相手にチャンスらしきものを全く与えることなく、「40-0」の完全勝利。結局予選プール3試合は、全試合でリザーブを全員投入して完勝。貫禄すら感じられる試合内容で、翌日の1位トーナメント進出を決めた。
絶えずサポートに走るマッチャン(両写真とも左)
午後は柏陽Bが登場。正直「Must win」と胸を張って言うことはできない。それほど甘くないことは、これまでのセブンス大会のとおりだ。Bチームキャプテン・うみさんを中心に1・2年で団結し、何とか柏陽のメンバーである意地をみせたい。初戦の相手は横浜隼人B。隼人も主力はAに取られているとはいえ、附属中学ラグビー部を持つだけに、経験値は柏陽とは比べ物にならないだろう。一見して「やたらデカい・・・」。試合は予想外?の展開。ぴーの弾けるようなプレーを中心に、前半だけで3トライを奪って完全にゲームを支配。後半はリーサルウェポン・ほっしゃんが登場。ベコ!メシャ!グシャ!隼人の選手たちの体から、残酷な音が響く。セブンスなのに「お前は全く走らなくていい」という、ありえない指示も納得できる規格外のパワー。結局「31-0」でノーサイド。本人たちもまさかの大勝に、明るい空気がチームを覆う。
破格・規格外・日々進化する大器ほっしゃん
2試合目は横浜商大。健闘するも相手CTBらに自力の差を見せ付けられ(柏陽の一員としてあってはならないことだが)、「0-34」であっさり敗戦。最終戦は強敵・横浜高校。失うものは何もないBはチマ男・タニ・まりもとフレッシュな1年生が3名先発(初試合)。横浜高校のセブンス慣れした攻撃の前に当然のことながら柏陽ラインDFは崩壊し、勝敗は早い時間に決した。ところがラストワンプレー、ここで大きな見せ場が生まれた。スクラムからボールをうけた期待の長身SOまりもが「早稲田・山中ばりのキックダミー」で相手の裏に出て80m独走。ボールを生かして最後はトライを奪い取った(7-39)。
将来性抜群!1年生司令塔まりも
「昨日今日で一番感じたのは「基本が思い通りに全くできていない」ということでした。キャッチ・パス・タックル・キックどれも思った通りにいかず先輩に頼ってばかりでした。なのでこれから基礎的な技術を練習して次に試合に出るときまでに一つでも多く自分が出来ることを増やしていきたいです。」
Bキャプテンはうみさん。リーダーとして経験を重ねている。
「この2日間柏陽Bの方のキャプテンをやらせてもらいました。周りのチームメイトと同じで、チームがトライ取った時は盛り上がり、トライ取られた時は沈んでました。負けてる時こそ盛り上げなきゃいけないってわかっているのにどうしたらいいのかわからなくて、キャプテンの大変さを知りました。順位としてはあまりいい結果ではないけど、いいプレーもいくつかあったし、これから伸びる余地はいくらでもあると思うんで、今度は今よりも成長して、納得できる結果を取りにいきます。」
あずき(パスに課題を残すも、DFでは相変わらず信頼を勝ち得た)
「今回のセブンスはBチームが1・2年ということで、1年を引っ張っていく立場だから自分たちが頑張らなきゃと思っていたけど、1年生がしっかりしていたので助かりました。攻撃では、自分から相手を抜きに行ってうまく抜けた時は気持ちよかったです。でも肝心のパスが全然ダメだったので、プレッシャーに負けないようにしたいです。防御は、もっとしっかりと踏み込んで一発で倒せるようなタックルを身につけて、バシバシ倒したいです。本当に良い経験が出来た二日間でした。」
横浜セブンス1日目を終了。Aは恐ろしいほど完璧な出来で1位トーナメントへ、Bは完勝と完敗と刺激的な経験をたくさん積み、3位トーナメントへの出場を決めた。
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