2007年3月31日、柏陽高校ラグビー部を復活させた部員にとって1年生最後となる日、偉大なる先輩たちを迎えてのOB戦が行われた。

この日の試合は人数の都合で10人制、10分×３本。思えば半年前のOB戦、「おじさんたちに負けるわけがないだろう」という思いはキックオフから３分で打ち破られ、一方的に叩きのめされた。たとえ油断がなかったとしてもワンサイドでやられるほどの力差を見せ付けられた。あの屈辱から半年、今期のテーマ「逆襲」のチャンスが訪れた。この日現役PHOENIXが抱えたテーマは二つ。「膝下に刺さる低いタックル」と「走り勝つ」。

14:00　キックオフ

　OBは相変わらず老獪なボディーコントロールで、見事なスタンディングラグビーを展開する。低く刺されたときは、ジャッカルやブローでターンオーバーを奪った。しかしウェストラインにタックルしようものなら、まるでクッションに当たるかのようにあしらわれ、自在にボールをコントロールされた。低く刺さって一発で倒すタックルというテーマについて言えば落第点。より練習の継続が必要だと思い知らされた。

　とはいえ、もうひとつのテーマ「走り勝つ」は当然の圧勝。15人制に比べると、10人制は一人の持ち分が広い（セブンスはもっと広い）。必然的にランニング能力とスタミナが求められる。つまり、現役有利の状況である。ケイなどいつもの面子だけでなく、この日はうずらやみっさんが独走トライを奪うなど、全員走りに走った。OBのタックルミスが即独走トライに結びついたが、抜けた後も常に3角形のサポートが独走者に遅れることなくついていた（とくに椿！）。

ラスト8分では、ずっと苦手としていた「ゴール前の近場DF」でも、初めて粘ることができた。ゴールラインを背に、守って守ってターンオーバー。一気に独走トライという形が続いた。終わってみれば、トライ数で「15本（現役）　対　0本（OB）」の完勝。

　もちろん、OBも現役の見本となる素敵なプレーを随所に見せた。松岡会長のリズミカルなパスワーク、渡辺さん（18期）は現代ラグビーで絶滅の危機に瀕している接近プレー「カットイン」で現役BKラインを一発で抜き去った。そしてこの日MVP級の存在感を示したのは都知木さん（14期）。岩のような突破、問答無用のスクラムプッシュ、すべてが規格外だった（練習後のスクラム指導、ありがとうございました！）。今日は来ていなくても、まだまだ素晴らしいプレーヤーがたくさん存在する。夏のOB戦でOBバックスラインをしなやかにコントロールした大沢さん（元アカクロ戦士！）、おそらくこの記事を読みながら「夏は叩きのめしてやる」とつぶやいているに違いない石戸さんなど、数えだしたらきりがない。

　OBの皆様。今日はお忙しい中、本当にありがとうございました。これで１勝1敗です！夏は15人制で勝負しましょう！今後とも宜しくお願い致します。また、わざわざ柏陽ラグビー部の試合を見るためだけに学校に来てくれた新３年生の女子、嬉しかったです。ありがとう。また来れる時があれば、是非見に来てくれな。

　さて、この日はもうひとつのビッグイベント「懇親会」が試合直後に教室で行われた。保護者の皆様が時間と労力をかけて食事を準備してくださり、それを並べた机はもう圧巻！「これほどすごいとは思いませんでした」と誰もが目を丸くした（木村さん、段取りなど色々ありがとうございました！）。

　　　　　　　　顧問松山の挨拶　　　　　　　　　　　　　　　　　　松岡OB会長の挨拶

　　　　　　　　主将・ケイの挨拶

保護者の皆様、OBの皆様のお陰で、1年生最後の日は、とても素敵な一日となりました。また1年が始まりますが、今後とも温かい目で見守っていただけますよう、お願い申し上げます。