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横浜市大会決勝 桐蔭学園戦

2008/09/21

ついにたどり着いた決勝の大舞台。相手は全国の雄・桐蔭学園だ。正直ここを目指してきたという意識は全くない。目の前のあるビッグチャレンジ(関東学院)や逆襲ターゲット(神奈川工業、桐蔭中等)を必死で乗り越え、気がついたらここにいたというのが実感だ。桐蔭はこの市大会にはベストメンバーで臨んでいない。しかしそれでも桐蔭は桐蔭。落としたメンバーでも、前週は関東学院を前半から一方的に叩きのめしている。ビッグチャレンジだが負けるつもりで戦っても仕方がない。掲げたゲームテーマは「ハイリスクハイリターン」。手堅さを捨て、今の柏陽の武器を存分に使って挑みかかる。

キックオフ。チャージで敵陣深くに入るも、不要なペナルティーを連続して犯して自陣ゴール前に。低く突き刺さり続けて対抗するも、最後はインゴールにねじ込まれて先制を許した。その後は攻守ともに互角の展開。連続DFでターンオーバーし、手にしたボールはFWによる落ち着いたゲームメイクで攻撃態勢を組み立てた。しかし仕留めるべきBKが仕留められない。抜けないだけなら「さすがは桐蔭」でいいのだが、目に見えないプレッシャーに負けて、小さなハンドリングエラーを連発。FWが散々整えたフィニッシュ場面でミスを繰り返した。1本トライを奪われて迎えた前半終了直前、ターンオーバーボールを展開し、カズが貫禄を見せ付けるランニングでインゴールへ。ボール支配率で互角に戦いながらも「7-12」で前半終了。

後半、追い上げる柏陽は前半同様、概ね希望するゲーム状況に持ち込み、攻撃を継続するが最後にやはりミスで取りきれない。そしてゲームの転機が訪れる。守って守って攻めて攻めて得た中盤ペナルティーキック。このタッチキックがノータッチミスキック。張り続けていた緊張感の中で一瞬だけ生じたエアポケット。一気に桐蔭の逆襲に会い、失トライ。再び突き放された。それでも再び攻めて敵陣ゴール前へ。しかし相手ボールスクラムから信じられないDF判断ミスを犯し、80mを切り返されて失トライ。この二つのミスが決定打となり、そのままノーサイド。最終スコアは「7-26」。

善戦か?いや、もっとやれた。意図するゲームデザインに持ち込むも、プレッシャーの前で小さなミスを繰り返した。そしてゲームを決定する致命的な2つのミスで、試合は決まった。実は5月以降続いていた連勝は「15」で途絶えた。

FWバイスキャプテン・椿

「今日の試合は内容的には勝てたと思います。でも所々でディフェンスにしてもオフェンスにしても細かいミスがあり、勝ちを逃してしまった感じです。それでもFWにしてもBKにしても通用したことも沢山あったのでそういう良かった点は自信として受け止めて、マズかった点はしっかり反省して次の大一番に向けて活かしていきたいと思います。」

BKバイスキャプテン・きむにぃ

「今日はなんとしても勝ちたかった。もう桐蔭に挑戦するチャンスがないかもしれないし、負けたら一生負けっぱなしになるから。でも負けた。個人的には自分のミスが一番目立ったと思う。でも最後の大会の前に悪いところが見つかってよかったと思ってる。今日やってしまったミスを繰り返さないように練習して,1秒でも長くこのチームの一員でいられるようにがんばりたい。」

優勝のかかった大舞台で、「負けて収穫」は要らない。しかし、これが横須賀戦だったら、本当にすべてが終わっていた。ハイリスクハイリターンのテーマを決行したことで、横須賀戦で想定できるリスクが明らかになった。プレッシャーをかけられた際に生じた「甘さ」を、横須賀戦前に自覚できて本当によかった。

部復活から走り続けること2年半、いよいよ残された試合は、花園予選のみとなった。抽選の2ヶ月前から、花園予選について話すたびにケイに「横須賀を引けよ」と言ってきた。そのクジを本当に引き当てたケイもすごいが、もはや「ドラマ」としか言いようがない。トーナメントの先など、どうでもいい。1012日、決戦の舞台。すべてをここに。

キャプテン・ケイ

「勝ちたかったです。前半を5点差で折り返す最高の展開だっただけにもったいなかった。ビデオを見ても、取られたトライのうち3本は自滅だったように思う。今日はFWがすごいよくて、自陣で凌いで凌いで何度もターンオーバーしてくれた。けどそのボールを自分たちのミスで失ってまた釘付けになってしまったり、自陣から思い切って回したボールをしょーもないパスミスで失ったり。もっとできるとだろと思ったけど、プレッシャーに慣れてないのか相手に全力でぶつかる前に自滅してることが特にBKで本当に多かった。もっかい基礎の部分に立ち返ってしっかりやる必要があると感じた。ただ今日わかったもっと大きな問題は、1試合いろいろ試しても点をとるはっきりとしたイメージがもてなかったこと。桐蔭は今までやったなかでDF力が間違なくずば抜けていた。あのレベルのDFを相手に切り刻んでいけるようにならないといけない。花園予選前に体験できたのはよかった。あと1ヶ月、大勢の方々に支えられてる感謝を力に、精一杯やりきりたいと思う。」

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