大きくする 標準 小さくする

早大スクラムコーチ石嶋照幸氏による「テリーズブートキャンプ」!!

2007/07/07

「スクラムドクター」それはスクラムコーチのレベルを超え、関わったチームのスクラムを劇的に改善することのできる者の呼び名、というより称号である。71日三ツ沢球技場、6年連続で大学決勝カードとなっている「早稲田大学 対 関東学院大学」のオープン戦が行われ、そこで歴史的事件が起きた。それは、早稲田がスクラムを猛プッシュしてペナルティートライ(反則しなければトライだったとレフリーが判断)を奪ったのである。200777日、ラッキーセブンが3つ揃うロマンチックな七夕に早大スクラムドクター・石嶋照幸さん(テルさん・テリー)が柏陽にスクラムを教えに来てくれた。

 石嶋さんの前評判で柏陽の選手はすでにプレッシャーを感じていた。三ツ沢で偶然遇った加藤修平さん(ブログ参照)が、「石嶋さんが柏陽に来る」と聴いた瞬間に「じゃあボク行くのやめます」と顔が引きつったことも、選手の恐怖心を一層高めた。椿から「悪魔のような人なんですね」と聞かれたので、私も「いや、どちらかというとマフィア、しかもドSだ」と答えておいた。

 

 9:00 はるばる茨城県から石嶋さんが到着。選手を集めて「じゃあ一言お願いします」と自己紹介や挨拶を振ったところ、「まぁいいよ。とりあえずスクラム見せてみろや」の一言。自己紹介も挨拶も一切なし。「つべこべ言わずにスクラムだ」のオーラで、育ちの良い柏陽選手は開始早々タジタジだ・・・。

 スクラムマシーンで3人、5人、8人と組み、石嶋さんの「診断」が始まった。余計な誉め言葉も励ましも一切なし。「遅い」「もっとパック」「膝下げろ」「もっと上握れ」「絞れ」「ケツあげろ」と、端的な処方が続く。2年生は元々スクラムには自信があり、自分たちより大きな相手でもスコアで大敗した試合でも、スクラムだけは押してきた。1年生はまだスクラム素人。姿勢も取れないし、マシーンでも満足に組めない状態だ。スクラム練習を開始して、あっという間に1時間が経過。さすがドクター。周りで見る者すべてが一目瞭然で分かるほど、柏陽のスクラムが変わった。今まで当たり前のように見えていたスクラム内の隙間が全くなくなった。力がまとまり、前5人が1枚の板になった。1年生は見違えるほどスクラムらしくなり、2年生は今まで「できているつもり」だった姿勢、パック、力の方向がどれだけ甘かったかを痛感した。

 その後はFWのフィジカルメニューをチェックしてもらった。やるのは通称「Z」。これは元々私が石嶋さんからやり方を聞き、柏陽に取り入れたメニューである。しかし、伝聞は所詮伝聞にすぎなかった。「よし、本物のZってもんを教えてやるよ」の言葉通り、徹底的に修正が施された。「おめーらのやってるのはZじゃねぇ。Sか数字の5だよ。」「生かさず殺さず。生殺しって知ってるかぁ?」「30秒って何秒だ?」おそらく早稲田大学上井草グランドでも使われているに違いない石嶋節と、選手のあえぎ声が鳴り響く。1100分、石嶋さんが早稲田のコーチ会議出席のため、スクラムセッション(テリーズブートキャンプ)はこれで終了した。

うずら

 「今日のスクラム練、石嶋さんに言われたことを全部やると、いつものスクラムとは比べものにならないきつさでした…。でも、練習を始めたときと最後の方では組んでいて違いがわかる程でした。いい感触がつかめたと思います。マシーンでスクラムを組み終わった後の『Z』はいつもより全然低い!足がプルプル震えていたけど、これは絶対に強くなれると実感出来ました。今日は1日スクラムを教えてもらい、改めてスクラムの大切さを感じさせてもらいました。今日習ったことを活かして、より強いスクラムを組めるようになりたいです。」

椿

 「今日は日本でもトップレベルのコーチングを受けることが出来てとてもよかったです。正直最初は石嶋さんの威圧感がとても怖かったけど終盤は気さくな方だとわかってホッとしました。今後は今日教えてもらったことと、今までの自分たちのスクラムをドッキングさせて柏陽オリジナルのスクラムを作っていきたいです。」

 石嶋さん、今日はお忙しい中本当にありがとうございました。次回いらっしゃるときには、今日より遥かにいいスクラムが組めるように、しっかり鍛錬を重ねておきます。次回のキャンプを心から楽しみにしていますね!

※ イジメ画像ではありません。お互い楽しんでます・・・。

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